参考価格 70,000円
金、銀彩を霞状に施し隠しました。模様の中にも金彩を加え全体にグレードを上げました。
お着物を拝見しお見積もり
納品時のメール内容
この度は公庄工房をご利用くださり有難うございます。
お預かりしています振袖直し二着、黒留袖直し、訪問着染め直し、長襦袢丸洗い二着出来上がりました。
振袖(祇園祭模様)
何箇所かありました黒い大きなシミは努力しましたがきれいに落としきる事は出来ませんでしたので金彩を加えて見えなくしました。
また下前後ろの鉾模様に金彩を多く加えました。
ここの模様には金彩を施し本来こうあるべき柄のポイントの一つです。
こうすることで上前とのバランスが取れ模様としてまとまりました。
シミ、汚れ落とし→金彩→丸洗い
この工程で八万円。
留め袖直し
留袖の金彩を多くやり直しましたが、金彩は本来こうあるべき模様です。
かなりグレードが上がり立派になったと思います。
地色の剥げていた部分も黒く染め直しました。
金彩→シミ、汚れ落とし→地色染め直し→部分仕立て→プレス。
この工程で七万円。
訪問着染め直し
帯揚げの色シミはきれいに落とせましたが、汗による汚れ、シミがかなりきつくなかなか落とせませんでした。
染め直した色がもっと濃ければ見えなくなったのですが、染め直した地色が薄い色でしたのでやはり残ってしまいました。
金、銀彩を霞状に施し隠しました。
模様の中にも金彩を加え全体にグレードを上げました。
これで新しい訪問着に生まれ変わりました。
トキハヌイ→シミ、汚れ落とし→洗い張り→柄伏せ→染め直し→シミ、汚れ落とし→仮エバ→金彩→仕立て直し
胴裏の汚れがきつく使えませんので新しくして仕立てました。
この工程で十二万円。
振袖(小紋)、長襦袢二着の丸洗い合計二万八千円。
合計金額二十九万八千円になりました。
最初のお見積もりより二万円弱超えてしまいました。
申し訳ありません。
訪問着染め直しが予定額を超えたのと胴裏を新しくしたのがこの金額になった原因です。
しかし染め直し、新しい着物になって生まれ変わったのを見ていただければ納得していただけると思います。
この着物を私のHP「京友禅公庄工房」へ掲載のお許しをお願いします。
現在多くの着物が国外で生産されるため、京都の着物職人は困窮しています。
少しでも多く仕事を確保するため努力を重ねています。
HPで多くの仕事を全国の方々に見ていただき安心して公庄工房へ着ていただきたいのです。
職人の一人として着物作りの技術を守り伝えてゆきたいと願っています。
どうかよろしくお願いします。
よろしければ、着物が届きましたらご感想のメールをお願いします。
たくさんのお仕事有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
お客様からの返信内容
先日、着物が届きました。
30年も前の訪問着が見違えるほどきれいに、色もすごく綺麗に染め直してもらい新しい着物になって帰って来たようでとてもうれしかったです。
これからは、着物の手入れをきちんとやっていこうと思います。有難うございいました。
振り袖もいいものだとほめていただき、これからは、もっと大切にしていきたいと思います。
● 工程
1、金彩
2、シミ、汚れ落とし
3、地色染め直し
4、部分仕立て
5、プレス