お客様からのご依頼
◇A-1.ご希望をお聞かせください。（いくつでも）
汗じみやしみがついてしまった。
その他（※A-2の項目にお答えください）

◇A-2.（A-1でその他を選んだ方）ご希望をなるべく詳細にお聞かせ下さい。
リサイクル店で購入した、薄藤色の鮫小紋の付け下げ小紋です（染め抜きで鹿と草木の模様が入っています）。肩と背、袖に、胴裏のカビが移って、茶色っぽいしみができています。とくに左上前に、広範囲に出ています。知り合いの呉服屋さんを通じて悉皆屋さんに見てもらったところ、反物全部に色をかけるしかない、と言われましたが、地色も鮫小紋も美しいので、大幅な加工はしたくありません。ネットで知った公庄工房さんでしたら、このしみを、地色を染め替えず、隠していただけるのではないかと思い、お問い合わせしました。

◇B．今回のお着物のご購入入手時期、または作成時期
多分、20年ぐらい前の品物だと思います。

◇C-1.着られる方の年齢（選択してください）
三十代

◇D.ご質問・ご要望がございましたらお聞かせください。
だいたいどれぐらいの金額になりそうか、概算をお願いできればと思います。購入後、解き洗いに出しましたので、いまは反物の状態で手許にあります。八掛は問題なかったのでそのままですが、カビの生えた胴裏は捨てていただきましたので、見積もりは、仕立てと胴裏込みの料金でお願いいたします。

返信内容
A様
鮫小紋は普通染め直すことはさけます。
折角の小紋の味がなくなってしまう可能性があるからです。
今回はカビによる変色を隠すとのことです。
その方法は金彩、銀彩を変色部分に霞状に吹き付けることで隠せます。
かすみは全体のバランスも考慮して配しますが出来る限り現在の雰囲気を壊さないよう気を配ります。
現在の変色状態がわかりませんのでお見積もりは難しいところですがおおまかなところで判断すると７，８万円位かかるでしょう。
多く見積もっても１０万円を超えるとは思えません。
よろしければ仕立て寸法と身長のメモを一緒にお送りください。
反物を拝見して改めてお見積もりさせていただきます。
よろしくお願いします。

納品時のメール内容
A様
この度は公庄工房をご利用くださりありがとうございます。
お預かりしています鮫小紋できあがりました。
あちこちに合ったシミは金彩で霞状にパール粉を吹き付け隠しました。
ご指定の縫い紋を入れました。
仕立て寸法はご指定どぅりとれない部分がありましたが着て頂ける様仕立てました。
は縫いー洗い張りー紋入れー仕立直しー金彩
この工程で七万円になりました。
胴裏代金も含まれています。
この着物を私のHP〈京友禅　公庄工房〉に掲載のお許しをお願いします。
少しでも多くの実績を見て頂き安心して公庄工房へ来ていただきたいと思っています。
また京都にお越しのときはお立寄りください。
ありがとうございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。

お客様からの返信内容
急に寒くなりましたが、元気でお過ごしでしょうか。
10月にできる、とこの前おっしゃっていましたが、ほんとにこんなに速く仕上がってびっくりです。
添付いただいた写真を見て、すっかり綺麗になっているので、うれしくなりました。

あの薄汚れていた反物と、同じものとは思えません。
明日の到着が楽しみです。
HPには掲載いただいて構いません。
型染めの直しの例がなかったと思うので、他の方の参考になれば、幸いです。
これからも時々、利用させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

●　工程

1、は縫い
2、洗い張り
3、紋入れ
4、仕立直し
5、金彩