本日着物受け取りました。色々手を加えて頂き立派にして頂き有難うございました。
お客さまからの最初のメール
■A-1.ご希望をお聞かせください。(いくつでも) : 地色が変色してしまった
■A-2.(A-1でその他を選んだ方)ご希望をなるべく詳細にお聞かせ下さい。 :
■B.今回のお着物のご購入入手時期、または作成時期 : 昭和59年頃
■C-1.着られる方の年齢(選択してください) : 五十代
■C-2.(C-1でその他を選んだ方)内容をなるべく詳細にお聞かせ下さい。 :
■D.ご質問・ご要望がございましたらお聞かせください。 : 全体的に赤みが強いと思います。着物が正絹であり手直しして頂く価値があるものなのかどうかも解らない状態です。どうぞ宜しくお願いいたします。
■お名前 : S
公庄工房からの返信
S 様
お電話、メール有難うございます。
黒留袖、今日15日受け取りました。
写真添付します。
責任を持ってお預かりします。
この留袖はすべて正絹、京友禅で出来ています。
模様全体が赤みかかっているのは、朱返し の技法で仕上がっています。
仮絵羽―下絵―糸目、糊伏せ―地染め―蒸し、水元―友禅―蒸し、水元
ここまでは同じ工程ですがこの後、
朱返し―蒸し、水元―湯のし―金彩―刺繍(鶴のくちばし)―仕立て
こうして出来上がっています。
私も何回かこの方法をやりましたが、私の場合は牡丹、菊の花のみ 朱返し でこの留袖のように模様全体をしたことはありません。
松の色は利休のみどりであった、その下の流水との間の色は地色の黒であったはずです。
模様全体 朱返し をしたため色が変わっています。
地色を染め直して金彩で手を入れればもう少し立派な留袖に生まれ変わります。
松、牡丹、菊などに金くくり、地山にも少し金彩を、鶴には金駒刺繍加える。
ご予算にもよりますがここまで手を入れますとかなり立派な留袖に仕上がります。
およそ16万円(胴裏新調します)、金駒刺繍を入れなければ15万円のお見積りになります。
疑問な点がありましたらメールお願いします。
私で分からないときは他の職人さんにお聞きしてお返事差し上げます。
お返事お待ちします。
よろしくお願いします。 公庄 工房、公庄 武雄
納品時のお手紙
S 様
この度は留袖染め直しとともにたくさんのお仕事をいただき有難うございます。
公庄工房の手洗い仕上げはシミ、カビ、汚れ落とし、地色補正の職人さんが仕事机の上で一着ずつ刷毛、ブラシなどを使って洗い、汚れによっては薬品も使用して落としてゆきます。
古いシミの場合には落としきることのできない場合もありますが出来ます限り落としプレス仕上げで完了します。
お手紙を別に書きましたが帯2本と長襦袢は染め直した留袖と一緒にお送りします。帯はお好みもあると思いますので2本お送りします。
お預かりしています他の着物、帯も同じように手洗い仕上げを済ましております。お送りできる準備は整っていますのでいつでもお知らせください。
ご請求をどうすればいいのか分かりませんでしたので一緒に入れさせていただきます。
沢山のお仕事をいただき有難うございます。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
平成27年9月4日
公庄 工房 公庄 武雄
納品後のお客さまからのメール