お客様からのご依頼

はじめまして。大阪府のＭ・Ｙです。
２０年前嫁入りに作った訪問着が地色も柄も派手で、５０代でも着れるように染め直していただけないでしょうか。

着物を作って頂いた京都の呉服屋さんに持参し聞いてみたところ柄に絞りが入っているので染め替えは無理、出来たとしても高額になり出来栄えも満足したものにならない、と言われがっかりしていました。
インターネットを検索して公庄工房さんのホームページを知りました。もし可能なら染め替えをお願いしたいのですが。。。

画像を添付しました
地色は薄いピンク、柄はすその部分にオレンジ色やグレイ、絞りと刺繍が少し入っています。

お客様とのやりとり

M,Y様
お問い合わせ有難うございます。
総絞りの振袖などは染め直すには無理がありますが、写真を拝見しますとこの訪問着ですとできると思います。
絞りの痛むこともありません。
模様に使われている色もそれほど派手なようには思えません。
地色を変えますと十分着ていただけるのではないでしょうか？
解き、は縫い―洗い張り―シミ、汚れ落とし―柄伏せ―染め直し―蒸し、水元―湯のし―金彩―仕立て直し
この工程を辿りまして９万円位で出来上がると思います。
柄伏せ　の工程でロー伏せを行いますので絞り、刺繍の痛むことはありません。
よろしければ小さくたたんでお送りください。
拝見しお見積もりさせていただきます。
宜しくお願いします。

納品時のメール内容

M,Y様
この度は公庄工房をご利用くださり有難うございます。
お預かりしています訪問着染め直し出来上がりました。
解き、羽縫い―洗い張り―シミ、汚れ落とし―柄伏せ―染め直し―蒸し、水元―湯のし―金彩―模様色むら直し―仕立て直し
この工程をたどりまして9万3千円（消費税を含みます）になりました。
のし模様に使われています朱色は少し柔らかくなり派手な事はないと思います。
禿げかかっていた金彩部分も元に戻してあります。
のし模様の色にむらがきつくあったところも直しました。
絞りの特徴を出来るだけ損なわず染め直すことが出来ました。
この訪問着を私のＨＰ、京友禅　公庄工房に掲載のお許しをお願いします。
多くの実績を見て頂き、染め直すことはできないと思っておられる着物のご参考にして頂きたいと願っています。
有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。

お客様からの返信内容

本日着物が届きました。
とても綺麗な色で大好きな色に染めていただき本当にありがとうございました。
のし模様も落ち着いた色合いにしていただき、また金彩まで直していただいてとてもありがたかったです。
さっそく実家の母のところへ見せにいきました。
「いい色だね、この先ずっと着ることができる」と喜んでくれました。

ＨＰにどうぞ掲載してください。
私と同様、若い頃に誂えた着物が派手な色で着れない、と悩んでいる方が多いのでは、と思います。
呉服屋さんでは染め替えは無理だと言われ落胆していましたが
公庄様に染め替えをお願いして本当に良かったです。

染め替えていただいた着物を着るのが楽しみです。
本当にありがとうございました。

● 工程（コート染め直し）

1、解き、羽縫い
2、洗い張り
3、シミ、汚れ落とし
4、柄伏せ
5、染め直し
6、蒸し、水元
7、湯のし
8、金彩
9、模様色むら直し
10、仕立て直し