黒留袖染め直し、単衣仕立て。
黒留袖の地色変色で多くの方がお困りのようです。
染め直し金彩仕上げを加えますと新しくよみがえることを多くの方にご理解していただけると思います。
お客様からの最初のメール
Subject: 着物リフォーム問診表からのお問い合わせ
■A-1.ご希望をお聞かせください。(いくつでも) :
■A-2.(A-1でその他を選んだ方)ご希望をなるべく詳細にお聞かせ下さい。 : 母の留袖を譲り受け、8年ぐらい前に三越で胴裏等すべて新しいものに取り換え仕立て直してもらいました。今年、着ることになり出してみると、黒地の黒が羊羹色でパッとしません。柄部分もよく見ると汚れがあります。
全体に美しくしていただければ幸いでございます。
地味にはしないでいただきたいです。
公庄工房からの返信
A I 様
黒留袖届きました。写真添付します。
責任をもってお預かりします。
とてもいい留袖で友禅もかなり腕のある方のお仕事です。
この留袖は染め直さなくてもいいのではないでしょうか?
染め直さねばならないほど地色は褪せていません。
模様の中の胡粉の白い部分などカビによるシミがあります。
これはきれいに落とします。
裾に胡粉の白い部分、水色の部分には金彩、を加えますといい留袖に仕上がります。
シミ、カビ落としー手洗い―金、銀彩―プレス仕上げ
この工程をたどりまして8万円になります。
染め直しますと、
解き、羽縫い―洗い張り―湯のし―柄伏せ―染め直し―蒸し、水元―湯のし―金、銀彩―仕立て直し
この工程をたどりまして17万円になります。
どちらの方法で進めましょうか?
メール、お電話どちらでもお返事お待ちします。
よろしくお願いします。
公庄工房から納品時のお手紙
A I 様
この度は公庄工房をご利用くださり有り難うございます。
お預かりしています黒留袖染め直し出来上がりました。
解き、羽縫い―洗い張り―シミ、汚れ落とし―柄伏せ―染め直し―蒸し、水元―湯のし―金彩―単衣仕立て
この工程をたどりまして16万円になります。
金彩を加えました裾模様の白(胡粉)と水色の部分は、本来この中には金彩など何らかの加工を加えなければならない場所になります。
あまり目立たない程度の金彩を加えました。
これで模様としても完成したと思います。
上前部分の金彩の変色がきつく汚れていましたので新しく仕直しました。
購入されたころ以上の留袖に仕上がったと思います。
ご指定の単衣居敷当て仕立てになっています。
単衣仕立てのため、仕立ての方に比翼は薄い生地のほうがいいと勧められました。
八掛も必要ありませんので使わなかった比翼生地と一緒にお送りします。
この留袖を私のHP京友禅 公庄工房に掲載のお許しをお願いします。
黒留袖の地色変色で多くの方がお困りのようです。
染め直し金彩仕上げを加えますと新しくよみがえることを多くの方にご理解していただけると思います。
有り難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
納品後のお客様からのメール
公庄様
黒の染めとお仕立ての良さをつくづく実感しております。
地の黒が蘇り、柄がさらにくっきりとしました。
たいへん気に入っております。
亡母の形見として大切に保管しできれば次の代にも繋いでいけたらと思っています。
袷から単衣にしていただいたのはお式が7月ですしほんとうによかったと思います。
帯との組み合わせも、当初は夏なので白地に金のものと思っていましたが
裾の白の柄の上に金彩がはいり落ち着いたので、持っていた龍村の金の帯を合わせたところ、とても似合いました。
加えてくださった金彩のおかげでいい具合にバランスとれてます。
結婚式に白地の帯を新調する予定でしたが、買わずに済みそうです。
結婚式が終わり落ち着きましたら一度も袖を通していない色無地の色替えのご相談にのっていただきたいと思っております。
そのときもどうぞ宜しくお願いいたします。