京都・着物つれづれ

月別アーカイブ: 2015年7月

着物染め直し

お仕事が増えてきますと私一人では間に合わなくなってきます。京都新聞に募集広告を出しました。私が教えられるのは一人しかできません。広告を見て何人かの方が着てくれましたが、いい人を選ぶのはかなり難しいことでした。何回か失敗しましたがやっといい人が来てくれました。この仕事が初めての方でも一年経験するとアドバイスするだけで何とかやってくれるようになります。そうなるともう一人募集を出して同じように教えてゆきます。新人が来ると取引先の社長が新人でも出来る仕事を持ってきてくれました。胡粉の白と金彩だけで仕上げる振袖です。また、当時は追加商品もかなりありましたので見本を見ながら同じように友禅をして仕事に慣れてゆくことが出来ました。

 

お母様との身長差が20センチ、染め直した後の仕立て直しでは身丈が心配でしたが縫いこみ部分がたくさんありましたので助かりました。身丈が足りない場合は帯下部分に生地を足して仕立て直す予定でした。お子様もお母様に似て大きく成長されていることと思います。

染め直した付け下げ

着物染め直し

染め直す前

染め直す前の付け下げ

染め直した付け下げ

着物染め直した付け下げ

引っ越し疲れ?

谷間千秋君が下の部屋に引っ越してきました。かなり傷んでいた部屋の床、廊下、台所、風呂など時間をかけて見違えるようにきれいになりました。今日は引っ越し疲れで一休み。

引っ越し疲れ、

引っ越し疲れ、

 

着物染め直し

新しく御店との取引が始まると、私の担当は社長になっていただけました。お仕事をもらいに行ったときには、お願いして二階に置いてある納品前の商品を見せていただき、いろいろと参考にしてゆきます。そのうち社長から「次はこれを参考にしてやってくれ」と、見本になる商品と同じ反物をいただきます。見本は腕のいい職人の仕事ですので同じ色、配色で仕上げます。しかし同じ色はそう簡単には作り出すことは出来ません。とくに渋めの色はどうしても沈んだ色になってしまいます。地味で渋い色でも艶のある色を作って配色してゆくのが友禅士としての腕の見せ所となります。沢山のいい商品を見、参考にして経験を積んでゆくのです。

 

埼玉県のX様、訪問着染め直しのこのお仕事での納品後のメールにはずいぶん励まされ自信になりました。おかげさまで今も元気で続けてゆくことが出来ています。有難うございました。

染め直す前

染め直す前

染め直した訪問着

染め直した訪問着

 

京友禅着物完全お誂え「流水花筏」

オーダー訪問着「流水花筏」

流水花筏

京友禅着物完全お誂え「流水花筏」

 

こんにちは。いつもお世話になっています。

先日、「流水花筏」を受け取りました。

今日、ゆっくりと拝見させていただきました。
今回、公庄さんが勧めてくださった白生地を使わせていただきましたが、霞のような地紋が入っているので、ぼかし染をしたような雰囲気に仕上がってとても素敵ですね。
図案にもよく合っていると思いました。
ポイントになる花にぼかしを入れてくださったのもとても気に入りました。
上前の牡丹はピンクと白で、後ろの菊はオレンジのぼかしが入っているのがとてもきれいですね。

今回も満足な仕上がりです。
お気に入りの着物がまた一枚増えました。ありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。

「流水花筏」右袖、肩模様

「流水花筏」右袖、肩模様

着物染め直し

独立した頃は着物業界の仕事もたくさんあり未熟ではありましたが続けてゆくことが出来ました。1年たち2年を経、3年が過ぎた頃には取引先との気心も分かりあえそれなりの仕事をこなせるようになりました。仕事が安定してくると新しく来ていただける取引先が出てきます。業界には自然とランクのようなものがついてきます。ランク上位のところと付き合えばそれだけ仕事も安定してきます。○○さんの仕事をしていると言うだけで仕事をいただくことが出来るのです。ランク上位のところには腕のいい職人さんが集まりいい仕事をしています。そんな仕事をよく見て自分なりに研究し配色や色の作り方を学んで自分の腕を磨いてゆくのです。

染め直す前

染め直す前

 

染め直した色無地

染め直した色無地

 

埼玉県のX様、お元気でお過ごしのことと思います。ご主人さまと工房へお越しいただき染め直しさせていただいたこの色無地は活躍しているでしょうか?

完全お誂え京友禅着物

京友禅着物お誂え

京友禅着物お誂え

5年勤めた後、京友禅職人として独立し一番困ったことはやはり配色でした。 新しくお取引が始まったお店の方との仕事の話がうまくかみ合わないのです。相手のイメージを言葉で聞き、それを具体的に色で表現してゆくのが友禅の仕事になります。お互いがよほど理解し合っていないと言われる言葉は通じません。また、各お店にはそれぞれ違った特徴があります。それもしっかり理解していないと納得していただける友禅の仕事はできません。友禅職人としてはまだまだ未熟で有ったことを実感しました。

岡山のO様、お琴演奏の発表会でもよく着ていただき有難うございます。小袖をポイントの模様とし、古楽器を並べ裾模様として秋草を配しました。

着物染め直し

私が着物職人としてこの世界に入ったのは28歳を過ぎていました。面接で社長は「君の歳では普通なら独立する頃やで」と言われ、友禅なら5年、下絵なら10年頑張るように、諭されました。私は早く独立できる友禅を選びました。着物職人は職種によって何年か就業し終われば独立し自宅でも仕事が出来るのです。何よりも腕がよくなければ仕事はありませんけれど。友禅はまず胡粉の白を塗ること、ぼかすことから始まります。胡粉なら塗りムラが出ても分かりにくいからです。

訪問着染め直したこの着物を着て春のお庭を歩きたいと言っていただきました。お元気でお過ごしでしょうか?京都高雄の神護寺は秋の紅葉が有名ですが、早春の楓の新緑もさわやかでいいですよ。

染め直した訪問着

染め直した訪問着

 

染め直す前の訪問着

染め直す前の訪問着

 

訪問着染め直し

2005年当時、模様はそのままの色で地色だけ染め変えるのが珍しく思われていました。「他のところで染め直したら模様が分からなくなったのはどうしてなのか。」などのメールをよく頂きました。工程を説明し「柄伏せ」の工程を省いているからです、とお答えしました。

染め直す前の訪問着

染め直す前の訪問着

染め直した訪問着

染め直した訪問着

 

お母さんの振袖染め直し

2005年HP京友禅公庄工房を立ち上げ最初の振袖染め直しです。私の息子と同級生だった娘さんのお母さんから相談されてお答えしました。

振袖染め直し娘さんへ

振袖染め直し娘さんへ

 

お母さんの振袖染め直す前

振袖染め直す前

 

まったく新しい振袖になりました。彼女ももう結婚されお母さんになっておられるでしょう。

初めての訪問着染め直し

訪問着染め直し、仕立て直した訪問着

染め直した訪問着、仕立て直し

2005年HP「京友禅公庄工房」を開設しました。静岡県にお住まいのH様より訪問着染め直しのご注文がありました。仕上がった訪問着を見て「これはきっと多くの方にご利用していただけるぞ!」と考えたものでした。その後何人もの方々より呉服屋さんに染め直しの相談したが出来ないと言われた、とメールをいただきました。

訪問着染め直す前

訪問着染め直す前