単衣着物ですので全体華やかな中にも清涼感のある友禅を心がけました。選んでいただいた地色の爽やかさもあって立派な着物に仕上がったと思います。
お問い合わせ内容
◇A-1.オーダーメイドされるご予定の おきものは何ですか?
訪問着
◇A-2.(A-1でその他を選んだ方) ご希望をなるべく詳細にお聞かせ下さい。
◇B.ご予算
仕立代込で○万程度
◇C.納期 (納品までに最短二ヶ月必要です。)
8月上旬
◇D-1.地色のご希望をお聞かせ下さい。内容をなるべく詳細にお聞かせ下さい。
濃い寒色系
◇D-2.(D-1でその他を選んだ方)内容をなるべく詳細にお聞かせ下さい。
◇E-1.柄のご希望をお聞かせください。 花
◇E-2.(E-1でわからない以外を選んだ方)内容をなるべく詳細にお聞かせ下さい。
9月上旬の友人の結婚式で着用予定です。
単衣の訪問着で、紫の地色に、流水に花筏模様で、花筏には撫子・菊・桔梗などとともに初夏の花も加え、6月にも9月にも着られるものをイメージしています。
単衣でこの色は暑苦しいでしょうか?
その場合は、若緑のような色でもいいかもしれません。
◇F-1.着られる方の年齢 (選択してください)
二十代
お問合せの返信
S 様
メール有難うございます。
単衣の訪問着オーダーメイドのご注文有難うございます。
流水に花筏模様。
撫子、菊、桔梗などの花。 初夏、秋口に着て頂けます様に。
この文で大まかなイメージが出来ます。
流水はいろいろありますが観世流水ではいかがでしょう?
参考に袖の部分の写真添付します。
白の流水が観世流水で、尾形光琳が考案したものです。
この流水に花筏を浮かべると癖のない模様になると思います。
紫系の地色は「日本の伝統色 和色大辞典」と検索してください。
たくさんの地色見本が出てきます。
お互いにこの見本をパソコンで見ながらお話しさせてください。
御都合のいい時間帯をお知らせください。お電話さし上げます。
模様につきましては、お電話でお話した上、下絵図案を描き郵送します。
それにご希望がありましたらお話しください。
出来ますかぎりご希望通りの着物に仕上げます。
ご面倒をおかけしますが十分にお話しして進めたいと思います。
よろしくお願いします。
*お客様(S様)へ、図案提案からお仕立て迄、綿密なご相談、やりとりの内容です。
S様とは、ご対面せず制作の事もあり、メール・お電話で綿密の打ち合わせさせて頂きました。
ご来訪、お電話、どの様なかたちでも可能な限り、お客様のご希望の添えるよう、ご相談させて頂きます。
S様よりメール(以下S)
お世話になっております。
昨日お送り頂いた図案を受け取りました。
早急にご対応頂き、誠にありがとうございました。
図案ですが、だいたいイメージどおりに出来ていて嬉しいです。
お送り頂いた図案から、自分なりに考え、ご相談をさせて頂きたいことをまとめてみました。
1)描かれている花筏や花のイメージはとても好みに近いのですが、柄が小ぶりな感じがします。
例えば、上前の上部に描かれている3つの花筏を、大きめに書いて2つくらいにするイメージで、
全体の柄のサイズをもう少し大きめに変更する事は可能でしょうか?
→花筏をメインとサブに分け、数を少し減らし、メインを大きく書く。
2)図案では袖の片面のみ柄を書いて頂いていますが、袖の両面に柄を入れて頂くことはできますでしょうか?
メインにならない側(右袖であれば表側、左袖であれば裏側)は小さめの柄でかまいませんので、
両面に柄を入れて頂けると更に華やかになるかなぁ・・・と。
単衣なので、もし暑苦しく見えるようでしたらこの案はやめようと思いますので、アドバイスをお願い致します。
→メインにならない面に、流水のみを書く。
3)菊・桔梗・菖蒲・撫子・萩はとても素敵ですね。
橘と牡丹(芍薬?)も描かれているように見えますが、これらは私の中で春の花のイメージがありまして・・・
これを朝顔・芙蓉・紫陽花などの、初夏~夏に咲く花に変更して頂くことはできますか?
→牡丹は削除。橘は秋の柄なので残す。紫陽花はボテっとしてしまうので、朝顔や芙蓉を入れる。
4)流水の中に花びらや紅葉が散らされているのもとても良いと思います。
青楓や少し色の変わり始めた楓など素敵ですね。
花びらは桜の花びらのように見えますが、撫子の花びらなどでも良いでしょうか?
→上前のみ、流水の中に吹寄せとして、描いている花の花びらを散らす。
5)全体の色使いとして、ご提案いただいたものですと涼しげですが、少し地味になるのではないかと気になっています。
花はそれぞれの花の持つ色で、葉の色を鶸萌黄・萌黄・鶯・利休など、墨色系を使わず少し明るめの色使いにすると、
しつこくなったり暑苦しく感じるようになってしまうでしょうか?
→葉の色には明るめの色も使うが、墨色系も混ぜてメリハリを効かせる。
30代いっぱいまで着られれば、あとは下の世代へ譲るか染め替えを考えており、今回染めていただく色で私自身が
何十年も長く着る事はあまり考えていませんので、もし地味になると少し寂しいかな・・・?と思っています。
ただ、単衣という事と指定した地色を考えると、素人判断ではよくわからず、是非色々とアドバイス頂けましたら嬉しいです。
本日16時ごろ、もしくは明日の11時ごろでしたら電話をお受けできますので、もしお時間がありましたらご連絡くださいませ。
生地につきましても、その時にご相談させて頂きたいと思います。
→「振袖に近い訪問着」のイメージで、明るめのメリハリある色使いに。生地は単衣向きの高級素材を使う。
どうぞ宜しくお願い致します。
追伸
お電話する際、一緒にご覧頂ければ幸いです。
→希望パターンAを採用し、流水は白にほんのり薄紫が混ざったような色に、花筏は白でメインの花筏には金彩を。
千總のような色使いをベースに、花や葉は明るめの色を使いつつ、随所に墨を入れメリハリを効かせる。
S
おはようございます。
GW中にも関わらず、早々に図案をお送り頂きありがとうございます。
1)柄の量や大きさ:
全体的に柄が大きくなり、吹寄せの量も増えて華やかになりましたが、
お手紙の通り、柄が大きくなると、単衣にしては柄が多いような印象を受けますね。
地色や単衣という事を考えると、暑苦しそうだったり、鬱陶しく感じますでしょうか?
プロの方が「単衣にしては柄が多い」と感じるのであれば、考え直す必要がありそうです。
素人ですので、色を含めての出来上がりを想像するのが難しく、是非アドバイスを頂けましたら幸いです。
2)柄のお花について:
芙蓉や朝顔や紫陽花を入れていただき、理想どおりになっています。
あまり花の種類を増やしても煩くなりそうなので、この種類で良いと思います。
どうもありがとうございます。
3)配色について:
下記メールにもお話した内容を反映させて頂いておりますが、公庄様のアドバイスどおり、
墨や茶も入れてメリハリをつけ、白も効果的に使って頂くことでメインの色が引き立つようになると思います。
4)白生地について:
伊と幸さんなどを取り扱っていらっしゃると伺い、嬉しく思っております。
単衣向きの生地というと、楊柳/紋意匠縮緬/さらっとした縮緬を想像しておりますが、
公庄様がお考えの生地もそのような感じでしょうか?
5)価格について:
生地も良いものを使っていただきますし、柄も華やかにして頂いているので、もちろん○万円で大丈夫です。
ご参考までにいくつか画像を添付いたしました。
私が気に入って着ている訪問着(水色)と、別誂えの訪問着(瑠璃色)、絽の訪問着(薄紫色)です。
別誂えは、地色以外の色は百貨店の方にお任せしてしまったので、少し後悔している部分もあります。
こうしてみると、絽はやはり柄がスッキリしています。夏物は爽やかさが大事ということですね。
ここにきて、そもそも単衣の地色が濃い紫で大丈夫なのかという不安が出て参りました。
半襟・足袋はもちろん白ですし、帯も白を合わせて、帯揚げも白地に淡い色の絞りの輪出しで、
帯締めも淡い色を合わせるつもりですが・・・
是非、アドバイスをお願い致します。
また、上前や袖の柄の位置のご参考として、身長と袖丈をお知らせいたします。
身長160cm。袖丈は訪問着は1尺5寸で仕立てております。
本日13時頃、もしくは明日の14時頃でしたら電話をお受けできますので、どうぞ宜しくお願い致します。
↓↓↓
S
おはようございます。
昨日はお電話にて色々とアドバイスを頂き、誠にありがとうございました。
一度決めてからで大変申し訳ないのですが、地色で再度悩んでおります。
図案はとても気に入っておりますので、あのまま進めて頂ければと思うのですが、
やはり地色はもう少し淡い綺麗な色にした方がいいのでは?と母に言われまして・・・
着ていく先がホテルでの結婚式という事で、振袖ではなく訪問着なので、気になっているようです。
公庄様とお話した中で決めた青みのある紫は、下記のリンクのようなイメージでしょうか?
本紫の明度を下げ、彩度を落としたもの:http://www.colordic.org/colorsample/7423b2.html
それとも、菖蒲色や青紫をベースにしたような色でしょうか?
和色大辞典の中で一番近い色をお選びいただき、ページ左上にある明度と彩度のバーを調節することで
色を変えられますので、イメージに一番近い色をお教え頂けましたら幸いです。
色を変えられますので、イメージに一番近い色をお教え頂けましたら幸いです。
若緑の明度をあげたもの:http://www.colordic.org/colorsample/b3ffa8.html
翡翠色の明度をあげ、彩度を落としたもの:http://www.colordic.org/colorsample/99ffdd.html
「若々しくお嬢さんらしい可愛い訪問着(もうお嬢さんという年齢でもありませんが」
色々と我がままを言って申し訳ありません・・・地色はかなり重要だと思っておりますので、ここできちんと決めておきたいと思います。
↓↓↓
公庄
単衣の白生地写真送ります。
生地名を書いたメモが見つかりません。
高砂縮緬は無地、もう一つは桜地紋になっています。
どちらでも「流水花筏」模様に合うと思いますがどちらがいいでしょうか?
どちらもいい生地で心配ありません。
そのほかご希望がありましたらお知らせください。
↓↓↓
公庄
単着物「観世流水に花筏」
現在 糸目、柄伏せ が出来上がりました。
仁保さんにしていただきました。
今日、地染を八木さんにお願いしました。
今日、地染を八木さんにお願いしました。
もう少しお待ちください。
↓↓↓
S
こんにちは。大変お世話になっております。
先日は糊伏せの画像をお送り頂き、ありがとうございました。
先日のメールで地染めの作業に入っていただいたとの事ですが、地色はいかがでしょうか?
濃すぎなければいいな、と思っておりますが・・・
図案や色を決めるのに時間がかかってしまいましたが、最初の見積もり依頼のメールでお願いしたとおり、
8月中旬に仕立て上がりの状態でお届け頂ければ大変うれしいのですが、いかがでしょうか?
↓↓↓
公庄
S 様
ご報告遅くなってすみません。
現在友禅を行なっています。
少し遅れていますが8月20日頃になってしまいそうです。
できるだけ早く収めます。
添付写真の地色は薄めに写っています。
↓↓↓
S
写真をお送り頂きありがとうございました。
地色はとても綺麗な色に染まっていますね。
どうぞ宜しくお願い致します。
↓↓↓
公庄
S 様
花筏の着物、
添付写真は蒸し、水元ができていません。
友禅の色は蒸し、水元をすることによって発色し鮮やかになります。
出来上がりは鮮やかな色になっています。
流水は銀仕上げにします。
現在蒸し、水元、ゆのしが終わり金彩をお願いしています。
月曜日(8月1日)にはガード加工が出来上がります。
2日に仕立てをお願いします。
仕立ては「居敷当て」仕立てにしますか?
お知らせください。
↓↓↓
S
写真をお送りいただきありがとうございました。
蒸し、水元や金彩が終わった着物がどうなるのか楽しみです。
はい、居敷当てを裾までお願い致します。
宜しくお願い致します。
↓↓↓
公庄
S 様
「観世流水に花筏」金彩まで出来上がりました。
写真貼付します。
上前部分ですが全体少し暗い目に写っています。
今日ガード加工をお願いしました。
あす仕立てをお願いします。
ご指定の寸法、居敷当て仕立てをお願いします。
出来上がりをお盆までにお送りできます。
ここまでの各工程の職人さんにお支払いをしなければなりません。
お手数をおかけしますが口座に一部代金をお振込をお願いします。
↓↓↓
S
公庄様
写真をお送り頂きありがとうございました。
代金は本日、ご指定のお口座へ振り込みさせて頂きました。
地色も柄もとてもよい色合いですね!
模様も華やかで、花筏の金彩も鹿の子のようになっていて素敵です。
お盆あたりにお届けいただけるとの事、ありがとうございます。
流水なのですが、銀仕上げというのが、白い流水の枠を銀でなぞることかと思っておりまして、
全体が銀色で伏せられているようですが、目立ちすぎたりギラギラしすぎたりしないでしょうか?
写真だけなので実物を見てみないとわからないのですが・・・
↓↓↓
公庄
S 様
ご入金ありがとうございます。
ポイントの筏には金疋田(きんひった)を入れることで強調しました。
流水の銀加工は角度によっては光りますが金と違い気にならないと思います。
地色にも銀はよくあっています。
全体は華やかさの中にも涼しい感じが出るように友禅しました。
8月10日過ぎにはお届けできます。
ご感想をお聴きするのが楽しみです。
もう少しお待ちください。
↓↓↓
S
金疋田というのですね!初めて見ましたがとても素敵です。
実際に作業に携わる方と直接相談をしながら進められるというのは、金銭面だけでなく、
進捗状況を画像で知らせて頂いたり、細かい要望にも対応して頂けたりと、とても安心感がありました。
あいまいなイメージだけだった着物が、こんなに美しく出来上がって嬉しいです。
届くのを楽しみにお待ちしております。
<h3>納品時のメール S 様
この度は公庄工房のオーダー着物をご利用くださりありがとうございます。
単衣着物「観世流水に花筏」出来上がりました。
芙蓉、朝顔、紫陽花、なでしこなどご希望の花があります。
友禅模様に朝顔は良くありそうですがあまりありません。
私も長く友禅をしてきましたが今回が初めてでした。
絽の着物なんかにはあるのでしょうが、私は絽の着物の友禅をしたのは少ないです。単衣着物ですので全体華やかな中にも清涼感のある友禅を心がけました。
選んでいただいた地色の爽やかさもあって立派な着物に仕上がったと思います。
一度もおあいせず、メールとお電話だけで進めたオーダー着物は初めてです。
色々と不安やご心配をおかけしたのではないでしょうか?
これまで着物業界は問屋を中心にやってきました。
私たち職人はお客様のご意見を聞く機会さえありません。
問屋を通して次々与えられる仕事を黙々とこなしてきたのです。
ここにきて問屋はインクジェット印刷の着物に切り替えました。
私たち職人は仕事がなくなったのです。
京友禅は長い歴史を持ち、受け継がれてきた技術は私たち団塊の世代を持って終わろうとしています。
Sさんのように本当に着物の好きな方はインクジェットによる印刷の着物で満足していただけるはずがありません。
今までの流通を改め新しい簡素な流れを作れば着物はそれ程高価にはならないことを証明してゆきたいと考えています。
私は仲間と共に本物の着物作りの技術を残し、伝統文化である京友禅を後世に伝えたいと思って頑張っています。
今回の「観世流水に花筏」に付きましてきたんのない手厳しいご感想をお願いします。
その意見を十分汲んで今後の糧としたいと思います。
「観世流水に花筏」
図案ー下絵(廣野)ー糸目、伏せ(仁保)ー地染(八木)―蒸し、水元―湯のしー友禅(公庄)―蒸し、水元ー湯のしー金彩(田中)―仕立て(村井)
( )内は職人名でHP「職人さんの紹介」に掲載しています。
これほど多くの伝統工芸士の手を経て出来上がる着物は少ないでしょう。
有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
単衣着物 オーダーメイド
納品後お客様より
いつもお世話になっております。昨日、単衣訪問着を受け取りました。
先日お送り頂いた写真で見た時もとても素敵だと思いましたが、
実物はそれ以上に素晴らしく、着物を広げてからしばらく見とれていました。
繊細に描かれた花の色は明るい地色に良く映え、単衣らしく銀色の流水も涼しげに、
初めて見る花筏の金疋田の金彩もとても素晴らしく、ため息が出るほど感動してしまいました。
特に友禅はあれだけ種類の違う花をリクエストしたにも関わらず、全体のバランスがとれるよう、
なおかつ華やかさをもたせた色合いでとても丁寧に彩色され、まるで一幅の絵のようで圧巻でした。
全体的にはあまり強い色を使わず少し落ち着いた雰囲気があるので、長く着ることができそうですが、
顔周りには可愛らしい色合いの花を持ってきてくださったおかげで、パッと華やかになっています。
色合いについては公庄様にお任せしましたが、大正解だったと思いました。
私の頭の中でぼんやりと描いていた「流水に初夏~初秋の花を集めた花筏」という図案が、
こうして素晴らしい着物として実現したのも、何度も電話やメールでしっかりと相談を受けてくださり、
確かな経験とセンスからアドバイスを下さった公庄様と、作業に携わってくださった職人の皆様のおかげです。
メールと電話だけでしたが、小さな質問にもしっかりとお答えくださり、不安はありませんでした。
今まで百貨店を通してオーダーをしていましたが、流通の簡素化でこれほど着物の価格が変わる事に驚きました。
また、こんなに何度もやりとりをして、自分の意見をしっかりと反映して頂けた着物も初めてです。
今回お作り頂いた訪問着は、百貨店を通して誂えたものよりも、はるかに素晴らしい出来ばえです。
同じレベルの着物を百貨店を通して誂えようとすれば、倍どころの話ではないと思います。
頂いたお手紙にも書かれていた通り、インクジェットのプリント着物は、私にとっては何の価値もありません。
たくさんの職人さんが脈々と受け継いできた技術をもって、手をかけ時間をかけて作られる着物でなければ、
人の心は動かされないからです。
現代において、着物を着るという事は残念ながら「日常」ではなくなっています。
だからこそ、「非日常」である着物を纏う時には、感動が必要だと思っています。
見る度・着る度に受ける感動、嬉しさや、思い出。
それを「着物」という形をもっていつか生まれる子供に受け継いでいく事は、プリント着物ではできません。
本当にきちんと作られた着物だからこそ、大切に着て、染め直しや仕立て直しなどの手をかけて、
次の世代に譲ることができます。
実は今回の訪問着は、友人の結婚式のために誂えましたが、嫁入り道具としての意味もありました。
秋に嫁ぐことになりましたが、またひとつ、とても素晴らしい着物を持っていける事になり本当に嬉しいです。
いつか生まれる子供にこの着物を引き継いでいけるよう、大切に着させて頂きます。
そして子供の行事にも、ひとつひとつ、思いのこもった着物を誂えていきたいと思っています。
これは私の周りの着物好きの人達で言っていることですが、初めはプリント着物で満足している人達も、
いずれ必ず「本物」の着物が欲しくなります。それが着物の持つ力というものでしょうか。
その時に作る職人の方がいなくなってしまったらどうするのかと、着る側も心配しています。
公庄様には今後も工房で後継をお育て頂き、私の孫の代までも素晴らしい着物を作り続けて頂きたいです。
そのために今回お作り頂いた着物がお役に立つようでしたら、是非ホームページへ掲載してください。
私もホームページのオーダー着物を拝見して心を決めた一人ですので、より多くの方に知って頂きたいと思います。
(嫁入り道具ということもあり、値段だけは、伏せて頂けると助かります)
大変素晴らしい着物をお作り頂き、公庄様・携わってくださった職人の皆様には、心より御礼申し上げます。
どうかこの素晴らしい技術が、永く、次の世代へ継承されますように・・・
今後、訪問着・付下げ・リフォームに関しては、公庄様に全てお願いしたいと思っております。
まずは来月、名古屋帯の地色染め直しをお願いしたいのですが、宜しいでしょうか?
添付ファイルの通り、新品未仕立ての塩瀬名古屋帯を、染め直し前提で購入しました。
萌黄色もしくは鶸色の系統で・・・と考えております。
ご検討のほど、宜しくお願い申し上げます。
● 工程
1、図案
2、下絵
3、糸目、伏せ
4、地染
5、蒸し、水元
6、湯のし
7、友禅
8、蒸し、水元
9、湯のし
10、金彩
11、仕立て