オーダー着物「松竹梅」模様
工房をお伺いしたときに一度拝見しましたが、とても爽やかな地色ですね。
濃すぎず薄すぎず、秋晴れにも映えそうですし、お正月にもぴったりです。
友禅も派手すぎず地味すぎず、上品な色合いで気に入りました。
お客様からの最初のメール
柄は、老松の柄で、バックには梅の花と竹の葉を散らした図案が希望です。
上前から後ろ身頃まで、小さめの老松を5つほど配置していただきたいと思っています。
柄付けのイメージは、HPのギャラリーに載っている「笹に雪輪小花」や「花薬玉」のような感じでしょうか。
老松の中は、ひとつの老松に1種類の花を描く感じで、菊・橘・撫子などの花を描いてください。
地色は、緑がかった水色が希望です。
生地は、地紋入りのものがいいと思っております。
袷仕立て・縫い紋入りで予算は00~00万程度でお願いします。
いつものように、まず図案をお願いできますでしょうか。
図案提供後のお客様からのメール
「松竹梅」の着物の図案を受け取りました。
ほとんど理想どおりの図案になっており、うれしかったです。
これでお願いしたいのですが、2点ほど確認をお願いします。
①上前~後ろ身頃に配置されている5つの老松の中に、菊・橘・朝顔が描いてあるのが見えます。できれば、5つの老松の中に描く花はそれぞれ別の花にしていただき
たいので、撫子・桜を加えてもらえますでしょうか。
②実物大の見本を見ると、老松に対して、少し梅の花・竹の葉が小さいように見えました。なので、老松を少し小さくするか、 梅の花・竹の葉を少し大きくする、と
いうバランスで下絵を描いてもらえますでしょうか。大きさのバランスは少しだけ変えてもらえば大丈夫です。
白生地につきまして。
「檜扇・菊」のときより少し控えめの程よいツヤのある地紋入りの白生地が希望です。
添付した資料の写真のように、菱を詰めたようなシンプルな地紋の生地があったら理想なのですが、どうでしょうか。
紗綾形や七宝の地紋もいいのですが、何度か使ったことがあるので。
地色につきまして。
緑がかった薄い水色が希望です。
参考になりそうな地色見本(紙ですが)を工房に送りますので、それをベースに、また見本を4色ほど作っていただけますか。
見 本と同程度か、ぼけるようなら少し濃くした色がいいと思いますが、またご意見ください。
それではよろしくお願いします。
公庄工房からの返信
K R 様
図案ではポイントの松の中の花は菊になっています。(ポイントの花は菊が多く使用されます)
これを、上前・・菊、下前・・橘、としますと、した前後ろ(背筋の裾)はどの花にいしましょうか?
二つの添えの松には桜、撫子になります。
図案では朝顔に見えますが撫子のつもりです。
笹はあまり大きくするとあまり良くありませんので大小を付けて描きましょうか?
いつものように白生地を地色見本といっしょにお送りします。
お言葉に甘えて、今回も仮絵羽はせずに進めさせていただきます。
普通これくらいの模様ですとすべて仮絵羽は省かれています。
仕立て寸法を指定してスミウチをしますので模様が合わないと言うことはありません。
よろしければ一度お電話お願いします。
模様はR様のご希望をしっかり受け止めて進めてゆきたいと思います。
よろしくお願いします。
お客様からのメール
公庄さま
こんにちは。
過程の写真を送っていただきありがとうございます。
いつも楽しみに拝見しております。
今地染めをしてくださっているとのこと。染め上がったらいよいよ彩色ですね。
彩色ですが、老松はきっといつものように濃い色で、しっかりと彩色していただけるだろうと思っております。
バックの竹の葉と、梅の花ですが、竹の葉は黄緑系、梅の花は白と淡いピンク、もしくはそのグラデーションにしていただけたらと思っているのですが、どうでしょうか。
竹の葉と梅の花は控えめな彩色になるかと思いますが、グレーや茶系など、あまり地味な色でないほうがいいと思 っているのですが、どうでしょう。
地色の染め上がりの写真を送っていただけるのを楽しみにしております。
そのときに、彩色についてまた公庄さんのお考えを聞かせていただけたらと思っております。
よろしくお願いします。
納品時の公庄工房からのお手紙
K R 様
いつも公庄工房のオーダー着物をご利用くださり有り難うございます。
オーダーご注文いただきました訪問着「松竹梅」模様出来上がりました。
工程、
図案作成―生地購入―湯のし―スミウチ―下絵―糸目、糊伏せ―地染―蒸し、水元―友禅―蒸し、水元、水洗―湯のし―金彩―ガード加工―紋入れ―仕立て
この工程をたどり出来上がり00万円になります。
さわやかな地色で上品な着物に仕上がったと思います。
私のHP「オーダーギャラリー」のページに掲載のお許しをお願いします。
多くの方が着物は呉服店やデパートなどお店にあるものの中から選ぶものだとお考えです。
公庄工房では生地、模様からすべてご要望をお聞きし、お客様だけの着物をおつくりしています。
着物職人の仕事は年々少なくなり転職をよぎなくされ苦しんでいます。
このままでは京友禅着物の職人はいなくなってしまいます。
オーダー着物は、すべての工程の職人さんにお仕事が行き渡り喜んでいただけます。
京友禅着物を少しでも多くの方々にお届けできますよう努力を続けてゆきます。
有り難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
平成29年8月11日
公庄 工房 公庄 武雄
納品後のお客様からのメール
先日、やっと時間を作ることができ、訪問着をゆっくり拝見しました。
工房をお伺いしたときに一度拝見しましたが、とても爽やかな地色ですね。
濃すぎず薄すぎず、秋晴れにも映えそうですし、お正月にもぴったりです。
友禅も派手すぎず地味すぎず、上品な色合いで気に入りました。
ひとつだけ気になったのですが、紋が「丸に違い鷹の羽」でなく、「違い鷹の羽」になっておりました。
できれば直していただきたいのですが、お願いできますか。
いつも素敵なお着物を作っていただきありがとうございます。
HPへもぜひ掲載してください。
公庄工房からの返信
K R 様
いつも有り難うございます。
紋が違っていたことを確認できていませんでした。
申し訳ありません。
紋は直させていただきますので着払いでお送りください。
よろしくお願いします。