とても綺麗な地色で、いつものように上品な友禅がされていました。
写真ではわかりませんでしたが、宝尽くしの一部に使っていただいた紫の色がよく効いています。
控えめな地色ですが、華やかな地紋の生地なので、素敵な仕上がりでした。
檜扇の紐部分にも金彩をして下さったので、とても豪華な印象です。
K R 様
日中は暑いものの朝夕は涼しくなりました。
いつもオーダー着物をご利用くださり有難うございます。
この文面に従って図案作成しお送りします。
図案が決まりましたら生地をお選びください。
いつものように進めてさせていただきますのでよろしくお願いします。
先日、図案を受け取りました。
大体希望通りに描いていただけたのですが、いくつか相談したいことがありまして。
・檜扇の大きさについて
実物大の見本を送っていただきありがとうございます。
とてもわかりやすかったです。
実物大見本を、以前作っていただいた「草紙」「花の丸」「花筏」の着物の上前にあててみたら、大体同じくらいの柄の大きさでした。
なので、上前はこのままの大きさでもいいと思います。
袖の柄はもう少し小さくていいかな?と思います。
・檜扇の中に描く柄について
私の希望通り、松竹梅や橘の花を描いていただきありがとうございます。
お願いしておいて申し訳ないのですが、上前の檜扇に描く柄は、松竹梅以外の吉祥柄、たとえば宝尽くしなどにしていただけないでしょうか。
近いうちに、「松竹梅」をモチーフにした付け下げをお願いしたいと思っております。
今回の着物と「松竹梅」でかぶらないようにしたいのです。
後ろ見ごろの檜扇の中は松竹梅でもいいかもしれませんが、上前は他の柄でお願いします。
・菊の描き方について
檜扇の周りにポンポンと描いていただいております。
今回添付した資料のように、菊のつぼみも描いたり、檜扇に添えるような雰囲気にしていただきたいと思っております。
できれば菊の描きかたもすべて同じような感じでなく、少しずつ花の雰囲気を変えるとか。
資料のように、檜扇の前に菊を持ってくると、檜扇のよさを消してしまうとお考えでしょうか。
もしそうでしたら、檜扇の前には菊は持ってこなくてもいいので、菊を2~3輪まとめて描き、つぼみも描き添え、少し写実的な雰囲気にしたものを、檜扇の周りやバックに配置していただけないでしょうか。
菊を一輪ずつポンポンと描くよりそちらのほうがこちらとしては好みなのですが、いかがでしょう。
色々とわがまま申しましたが、また公庄さんのご意見もお聞かせください。
オーダー着物ならではの一枚ができればと思っております。
公庄工房からの返信
K R 様
図案修正今日出来上がります。
修正図案とともに伊と幸さんよりお預かりした白生地三反も一緒にお送りします。
御都合のいい日時をお知らせください。
その日時を指定して発送します。
よろしくお願いします。
いつもお世話になっております。
先日、白生地と修正していただいた図案を受け取りました。
図案はとても気に入るものになりました。
ありがとうございます。
これでお願いしたいと思います。
図案では、菊が「万寿菊」のように描かれていましたが、実際の下絵では少し写実的な菊にしていただけたらと思っています。
地色につきまして。
白のままでもいいのでは、ということでしたが、そのままだと白すぎるというか。アイボリー系の白のほうが私には顔うつりがいいようなので、できれば染めていただきたいと思っていますが、どうでしょう。
K R 様
いつも公庄工房のオーダー着物をご利用くださり有り難うございます。
ご注文いただきました訪問着「檜扇に菊」出来上がりました。
図案作成―生地購入―湯のし―仮絵羽―下絵―糸目、糊伏せ―地染―蒸し、水元―友禅―蒸し、水元、水洗―柔軟加工―金彩―湯のし―ガード加工―紋入れ―仕立て
この工程をたどり出来上がりました。
夏コート用生地のご注文有り難うございます。
生地購入―湯のし―地染―蒸し、水元―湯のし
この工程をたどりました。
訪問着はいつまでも着ていただける落ち着いた上品な配色になっています。
地色もほぼご指定の地色です。
夏コートもさわやかな品のあるコートに仕上がると思います。
この着物も私のHP京友禅 公庄工房の「オーダー着物ギャラリー」に掲載のお許しをお願いします。
近年、問屋さんも手描き京友禅着物の製造は非常に少なくなりました。
京友禅着物の素晴らしさを多くの方々にご理解していただきたいと願っています。
有り難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
平成29年2月3日
公庄 工房 公庄 武雄
先日、届いた訪問着をゆっくり拝見させていただきました。
とても綺麗な地色で、いつものように上品な友禅がされていました。
写真ではわかりませんでしたが、宝尽くしの一部に使っていただいた紫の色がよく効いています。
控えめな地色ですが、華やかな地紋の生地なので、素敵な仕上がりでした。
檜扇の紐部分にも金彩をして下さったので、とても豪華な印象です。
今回、仮絵羽せずに下絵をしていただいたとのことでしたが、柄はすべて綺麗につながっていて感動しました。
今後、付け下げ として注文させていただく着物は、仮絵羽なしで下絵をしていただいてかまいません。
丁寧なものづくりを、との公庄さんのお考えもあると思いますが、昨今の白生地・染料の高騰、近い将来の消費税増税を控え、限られた予算の中で、素敵な着物を作り続けていただくため、省けるところは省いていただければと思っております。
今回も素敵な一枚をありがとうございました。
HPにまた掲載していただいてかまいません。