完全お誂え・オーダー着物「笹に雪輪小花」
いつもお世話になっております。
週末にお送り頂いた付け下げを受け取りました。
ワクワクしながら広げてみると、とても綺麗なオレンジ色(杏色のような優しい色ですね)の地色に、可愛らしい色付けのされた友禅がとても良く映えて、落ち着きがありながらも可愛さのある素敵な付け下げに仕上がっていました。
Sさまがブログに掲載してくださいました。いつも有難うございます。
http://yaplog.jp/rdpm/mariacallas/archive/2230
タイトル:【付下げの別誂え(フルオーダー)第4弾】《仕立て上がり編》
更新日時:2016/04/07 23:25
御客様からの最初のメール
すっかりご無沙汰してしまいましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
今年の京都はとても暑かったようで、着物を着る方々の多い土地だけに大変だなぁと思いました。
夏には新しい付け下げの依頼を…と思っていたら、もうすっかり秋になってしまいました。やはり暑いうちにはなかなか袷の着物を考える気持ちにならないですね。
図案がなかなか決まらずにいたのですが、なんとなくイメージが出来てきましたので、製作をお願いしたくご連絡しました。
今回も一つ紋付の付け下げ、袖丈は1尺5寸です。地色は杏色というか萱草色というか、淡いオレンジ系統の地色を考えています。
図案はメインを雪輪にして何か植物を背景に置きたいのですが、南天だと季節が冬に限定され過ぎてしまいそうで、笹が良いかなぁと考えたりしていますが、何かアイデアがあればお願いいたします。
雪輪の大きさは小さめで、添付の写真程度が良いと思っています。中には花を書きたいのですが、お花の種類はお任せします。秋〜春まで来られるような着物を希望しています。
まずはメールや電話で少しアイデアを出し合ってから図案作成に入って頂いた方が、書き直しのお手間が省けるかと思いますが、いかがでしょうか?
どうぞよろしくお願い致します。
S,
御客様からのメール
公庄様
先日はご丁寧なメールを頂きありがとうございました。
公庄様のおっしゃるとおり、実は今回はこれ!という着物のイメージが出来上がらないままオーダーをお願いしている状況です。
これまでは自分の中であれが作りたい、これも欲しいという欲求が高かったのですが、訪問着や付下げはそれなりの数を作ってきたためかその作りたいと思っていたものを作りきってしまったような気がします。
それでも、図案はなかなか思い浮かばないのですが、こういう地色の付下げが欲しいというのは決まっているのです。
毎年1枚は新しい着物を作りたいと思っているので、今回は決まりきらないままメールを差し上げてしまいました。
公庄様のメールの通り、今回は少し時間を置いてじっくりと考えてから…とも思いましたが、今朝ふと思い立って公庄様のHPにあるオーダーギャラリーを拝見したところ、また新しい着物が何枚かアップされていましたね。
その中の「花薬玉」がとっても私好みで、こんな雰囲気の着物が欲しいなあと思いました。
図案はやはり先日お願いした雪輸にしたいのですが、色使いのイメージはこの花薬玉のような感じにして、この花薬玉より少し小さめの雪輸に、小さめの古典の花たち(菊·椿·梅·桜·松など)を描いて頂いて、背景には流れるようなラインで南天か笹を配置した少し可愛い感じの付下げでどうでしょうか?地色はごく淡いオレンジ色にしたいのでまた雰囲気は違うと思いますが。。。
「橘に扇」のような重みのあるものではなく、軽めの付下げにしたいと思います。
平日は仕事、休日は娘にかかりきりで、なかなか着物雑誌をゆっくり開く時間もなく、アイデアをだすのが大変ですが、公庄様とご相談しながら、良い着物を作っていけたらと思います。
公庄様が「まだ頑張れます」とおっしゃってくださったので、安心して、この着物を作りながら、次の図案をじっくりと考えて行きたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
S
公庄工房からの返信
「笹に雪輪小花」という組み合わせの図案はとても気に入りました!
ぼんやりとしたイメージしか思い浮かばずにスタートした今回の別誂えですが、
こうして図案になってみると、ああしたいこうしたいというのが具体的になってきますね。
作りたい方向性がようやく具体的になってきたところで、いくつか変更をお願いできますでしょうか?
⑴雪輪は現在裾模様の中に3個描いてありますが、大きさは一番大きいものを上前の下にあるようなサイズにして、
数を4~5個程度に増やすことは可能でしょうか?
(素人考えですので、バランスや予算との兼ね合いで難しければおっしゃってくださいませ)
⑵背景の笹ですが、竹という植物の特性上直線的になってしまいますので、枝を消して、
笹の葉だけを描いて頂くことは出来ますか?
ここからは彩色についてになりますが、
⑶後ろ裾の雪輪には牡丹が描かれているように見えますが、こういう大きな花の場合は、
友禅を白地に薄いピンクのぼかしでお願いしたいのですが、いかがでしょうか?
⑷背景の笹の色ですが、白がメインというのは賛成で、薄いピンクのぼかしというお話でしたが、
薄い色でも良いので、黄味がかった利休系の色にして頂けないでしょうか?
地色の橙色と利休の組み合わせが好きなので、できればお願いしたいと思います。
以上ご覧頂きまして、またアドバイスを頂ければと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
S
納品時の公庄工房からのお手紙
S 様
いつも公庄工房のお誂え・オーダー着物をご利用くださり有難うございます。
ご注文いただきました訪問着「笹に雪輪小花」出来上がりました。
図案作成―生地購入―湯のし―仮絵羽―下絵―糸目、糊伏せ―地染め―蒸し、水元―友禅―蒸し、水元、水洗―湯のし―金彩―紋入れ―ガード加工―仕立て
この工程をたどりましてご予算の00万円になります。
2月2日、郵貯銀行に前金として0万円お振り込みいただきました。
お手数をおかけしますが残り00万円のお振り込みをお願いします。
単衣訪問着「観世流水に花筏」以来多くの着物をご注文いただき有難うございます。
そのつどブログでも取り上げていただき感謝しています。
御蔭さまでお誂え・オーダー着物のご注文を少しずつ頂けるようになってきました。
より多くの方に京友禅の美しさをお届して行きたいと願っています。
有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
平成28年3月19日
公庄 工房 公庄 武雄
納品後のお客さまからのメール
公庄様
いつもお世話になっております。
週末にお送り頂いた付け下げを受け取りました。
ワクワクしながら広げてみると、とても綺麗なオレンジ色(杏色のような優しい色ですね)の地色に、可愛らしい色付けのされた友禅がとても良く映えて、落ち着きがありながらも可愛さのある素敵な付け下げに仕上がっていました。
選んだ地色が少し濃かったかなぁと心配していたのですが、公庄様が濃くなりすぎないようにと染め屋さんに伝えてくださったおかげで、理想的な地色になっていました。
友禅も笹の葉は利休系でメリハリをつけて、雪輪の中の小花は柔らかい色やはっきりした色を上手に使い分けていて、付け下げらしい着物に仕上がったと思います。
いつも素敵な着物を作ってくださり、本当にありがとうございます。
こちらの着物は11月に予定している娘の七五三でおろすつもりでいます。
次の別誂えは秋の予定でいましたが、急遽今年中に仕立てたいものができましたので、別途メールでご連絡させていただきますね。
HPへの掲載も、どうぞお使い下さいませ。
今後ともよろしくお願い致します。
S E
御客様よりお写真をいただきました。
有難うございます。
公庄様
いつもお世話になっております。
今年の春に仕上げて頂いた笹に雪輪小花柄の付け下げですが、先日娘の七五三で下ろして着用致しましたので、写真を添付致します。
これまでの付け下げに比べてだいぶおとなしくすっきりとした柄でしたが、柔らかく綺麗な地色と控えめな柄付けで、七五三の付き添いにはぴったりでした。
昨日洗いに出したのですが、お店の方が「しっとりしたとても良い生地ですね」とおっしゃっていました。やはり伊と幸さんの生地は違いがわかるのですね。
写真ですが、よろしければHPでのご紹介にお使いくださいませ。
師走に入り何かとお忙しい時期かと思いますが、お体ご自愛くださいませ。
良いお年をお迎えください。
追伸
次の別誂えはまた春先にご相談させて頂きますので、どうぞよろしくお願い致します。