お母さんの振袖、シミ、カビ、汚れ落とし
お手入れしていただいた、留袖・振袖、無事届いております。
ちょうど帰っていた娘と主人と、ドキドキしながら拝見しました。
亡母の留袖は、襟にあったファンデーションの汚れもきれいになっていますし、目を凝らしてみれば、シミや変色もあることにはありますが、そうしなければまったくわかりません。
以前のしみ・カビの変色があったイメージがとても強いので、柄の地色部分に金彩が入ったことで全く別の着物のようです。
お客様からの最初のメール
■問い合わせ内容 : 先ほどは急なご連絡のもかかわらず、ご対応いただきありがとうございます。
見積等をお願いしたいものは、次の3点です。
留袖:4・50年前の着物と思います。亡き母が自分で縫ったもの。30年ほど前に最後に着用。カビやシミが柄の部分に出ていますので、全体にも汚れが出ていると思います。金駒も外れているところがあります、無き母が縫ったものなので解かずに修理等はできないものでしょうか?着る予定は今のところありません。
振袖:5・60年前に作られた大叔母の1点ものの友禅。25年ほど前に最後に着用。ここ数年は陰干しはしています。裾・袖に汚れ、ところどころにシミ汚れがあり、どのような原因のものかわかりません。来年3月の娘の卒業式に袴と着る予定です。
振袖用長襦袢:振袖と一緒に作られたもの。平成28年成人式に他の振袖とあわせて着用。平成27年に丸洗いをしていますが、シミや汚れがおちませんでした。生地が古いので破れても困ると言われて諦めました。着た娘も汚れはありましたが、祖母(無き母)の縫ったものだからそのまま着たいとのことだったので。
16、17日は祇園祭に合わせて、グランバッハ京都セレクトに宿泊予定です。
大変わがままな日程で申し訳ありませんが、17日午後から夕方でしたら、いつでもかまいません。
宜しくお願いいたします。
公庄工房からの返信
O M 様
お電話、お問い合わせ有り難うございます。
17日お昼頃には工房におります。
二条城の近くからお電話いただきますとお迎えに参ります。
気を付けてお越しください。
公庄工房からのメール
O M 様
17日は暑い中をご主人様とご来訪いただき有り難うございます。
祇園祭はいかがでしたでしょうか?
私は京都に長くいますが宵山に2,3回行ったきりです。
お預かりしました振袖、黒留袖の写真添付します。
責任をもってお預かりします。
二着ともシミ、カビ落とし、手洗い仕上げ、プレス仕上げで5万円くらいになると思います。
画塾や山谷の話でいろいろと懐かしく思い出してしまいました。
有り難うございました。
納品時の公庄工房からのお手紙
O M 様
この度は公庄工房をご利用くださり有り難うございます。
お預かりしています振袖、黒留袖シミ、カビ、汚れ落とし出来上がりました。
どちらの着物もかなりカビによるシミ、変色がきつかったです。
黒留袖、
シミ、カビ、汚れ落とし―金彩―手洗い仕上げ―プレス仕上げ
この工程をたどりまして4万5千円になります。
振袖、
シミ、カビ、汚れ落とし―手洗い仕上げ―プレス仕上げ
この工程をたどりまして3万円になります。
合計金額7万5千円になりました。
留袖は金彩を加えたことで購入されたころの状態にちかづいたと思います。
振袖のカビによるシミはなかなか落とせませんでしたが出来るだけきれいにしました。刺繍は、全体をやり直さなければ金糸の色が違ってきますので部分修理ができません。
ご来訪いただいたときのお見積りを上回ってしまいましたがご理解いただきますようお願いします。
有り難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
よろし子願いします。
納品後のお客様からのメール
お手入れしていただいた、留袖・振袖、無事届いております。
ちょうど帰っていた娘と主人と、ドキドキしながら拝見しました。
亡母の留袖は、襟にあったファンデーションの汚れもきれいになっていますし、目を凝らしてみれば、シミや変色もあることにはありますが、そうしなければまったくわかりません。
以前のしみ・カビの変色があったイメージがとても強いので、柄の地色部分に金彩が入ったことで全く別の着物のようです。
それと、、柄の白地部分にも金彩をしていたたいたでしょうか。上前側には亀甲の金彩があったのは覚えているのですが、沙綾形はなかったような曖昧な記憶しかないのですが、バランスがとても良くなったように思います。
大叔母の振袖は、シミは目立たなくなっていますし、袖口・裾の黒ずみ汚れもかなり落としていただきました。
意地悪な目をして見比べれば見つかりますが、なにせ年季の入ったシミ・変色ですから、何より一番気になっていた襟のシミがなくなったことで、娘は十分きれいになってると。
今まであまり気にしていなかった胴裏や八掛のシミが目に入るようになったくらいです。
作られてから半世紀ほどたっていますから、白梅の白など、描き足していただいてもよかったかという話もでてきましたが、それは次回のお手入れでというところでしょうか。
撥水加工ですが、振袖だけでなく留袖も加工が施されていたということでしょうか。もし留袖には加工されていないでしたら、今からでもお願いしたいと思います。
どうしても輸送の関係でしわができてしまっていますが、着る際にアイロンをかければよいのですね。
亡母や亡祖母の残してくれた着物や帯で、手を入れたいものやどうすればよいのか分からないものもあり、またご相談させていただきます。
ありがとうございました。
公庄工房からの返信
ご感想のメール有り難うございます。
振袖、留袖ともに防水加工はしてありました。
しわになったところにはタオルを当ててアイロンかけをお願いします。
着物に直接だけは避けてください。
振袖、留袖ともにカビによるシミは無数にありましたのですべて取り除くのは無理でした。
襟の汚れ、カビによるシミなど業者の丸洗いでは落とすことができません。
落とせなくて当たり前となっています。
留袖、白い部分にも金彩を加工しました、そうあるべき部分です。
各工程の職人さんとも相談して一番いい方法で進めさせていただきました。
有り難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。