お客様からのご依頼
公庄工房 様

九州も梅雨明けとともに　　猛暑になりそうな予感の厳しい暑さですが。
いかがお過ごしでしょうか？
さて　昨日　女性ものの喪服？と羽織を2枚送らせていただきました。
喪服の修復の見積もりのお願いと、
羽織は？地模様入りの羽織の用途を？とご教授いただけましたら　と思いメールしています。
なにとぞ　よろしくお願いいたします。

S

返信内容
S様
喪服、羽織２着届きました。
写真貼付します。
責任をもってお預かりします。
喪服は胴裏を新しくして仕立て直さなければ着ていただけません。
訪問着、留袖と同じようにカビによるシミがきつく直すことはできません。
解き、は縫いーシミ、汚れ落とし、洗いー仕立て直し
この工程をたどり５万６千円（胴裏代金を含みます）
進めてもいいのでしょうか？
羽織
2751・・・・はご不幸の折も含めいつでも来ていただけます。
2752・・・・ご不幸には銀糸の模様がありますので着ることは出来ません。
そのほかの場ではどこでも着ていただけます。

黒留袖、訪問着はお預かりしています長襦袢に合わせて仕立て上げればいいのでしょうか。

このところ市内や駅などでオーガンジーのような生地の服の女性をよく見かけます。
あの生地が流行っているのでしょうか。
「オーダー着物ギャラリー」に掲載させていただきました。
お顔をぼかさない方がすっきりとして気持ちがいいですね。
有難うございます。
お返事お待ちします。

京都市右京区西院西今田町1-3
公庄工房　　公庄　武雄

納品時のメール内容
S様
この度も公庄工房をご利用くださり有難うございます。
お預かりしています黒留袖染め直し、訪問着仕立て直し、喪服仕立て直し出来上がりました。
黒留袖
解き、は縫い―シミ、汚れ落とし―洗い張り―柄伏せ―染め直し―蒸し、水元―湯のし―金彩―紋入れ直し―比翼仕立て
この工程をたどりまして95000円（胴裏、比翼代金を含みます）になりました。
最初のお見積もりより１万円多くなってしまいました。
紋入れ直しをしなければならなかったためです。
模様の部分牡丹のようにも見えますが薔薇でしょう、その部分の金彩はやり直してあります。垣の部分にまでは手が回せませんでしたのでそのままです。
訪問着
解き、は縫い―シミ、汚れ落とし―洗い張り―掛け継ぎ―シミ、汚れ落とし―金彩―仕立て直し
この工程をたどりまして65000円（胴裏,八掛代金を含みます）になりました。
なんとかお見積り価格で仕上げることができました。
シミ、汚れはできる限り落としましたが落としきれませんでした。
気になりそうなところは金彩をすることで隠してあります。
小さい穴が少しありましたのでその部分は掛け継ぎ出直してあります。
喪服
解き、は縫い―洗い張り―仕立て直し
この工程をたどりまして50000円になりました。
お預かりしています羽織２着、長襦袢一緒にお送りします。
羽織は２着、長襦袢とも手洗い仕上げをしました。
手洗い仕上げはクリーニングの丸洗いと違い、シミ落としの職人さんが仕事机の上で一着ずつ刷毛、ブラシなどで丁寧に洗ったあとプレス仕上げをしました。
汚れによっては薬品も使い落とします。
訪問着につきましては縫込み部分との汚れの差が出てきますので元の寸法を基準に仕立てました。
お預かりしました着物は全てこのあと末永く着ていただけるようになっています。
オーガンジーの打掛いらいたくさんのお仕事ありがとうございます。
できる限りの仕事をさせていただきました。
価格も背いっぱいの価格にさせていただいております。
有難うございました。
今後とも公庄工房をよろしくお願いします。
平成24年9月21日
公庄　工房　　公庄　武雄

お客様からの返信内容

納品後には暖かいお礼のお電話いただきました。
ありがとうございます。

●　工程
1、解き、は縫い
2、シミ、汚れ落とし
3、洗い張り
4、掛け継ぎ
5、シミ、汚れ落とし
6、金彩
7、仕立て直し